2014年9月1日月曜日

マタエモン
















若いころ、五箇山にドライブに行ったとき、民宿の看板が目に入った。それは又衛門と書かれた看板だった。又衛門は鍵屋の辻の決闘での活躍で名高かった。だが若いころはそんな事は知る由もない。ただ又衛門の名が脳裏に刻み込まれていったのだ。

自分がトレランに興味持ち始めた時に、突然私は又衛門に夢中になりはじめた。それは自分の走り方に疑問を持ったからだ。このままで良いのか…そう思うと居てもたってもいられなくなり、マタエモン・マラニックに参加した。マタエモンを知る為にその周辺にいた人達とも走り始め、それが私が変態ランに没頭させるきっかけとなっていった。

歴史は人を生み、人が歴史を作っていく。だが決して一握りの人間が歴史を刻んでいったのではない。その時その時の時代の人の欲望が、時代を守ったり、変革する人間を求め、創り出していったのだと思っているし、これからもそうなのだと信じて疑わない。高橋尚子や野尻あずさは特別なのだろうけど、彼女らを特別たらしめたのは、やはり現代の人間の欲望に違いないからである。換言すれば今生きている人達が彼女らを創り出したのだ。

若さは大いなる武器だ。だが、その武器を自分は使い切れなかった後悔にずっと苛まれている。だから未だにこうして何かに向かって走り続けないと気がすまないのかもしれない。

志を高く持って、全力で走る。そんな生き方に憧れる。そしてそれは到底出来ない事である事も分かっている。

私を変態ランの世界に導いた民宿「又衛門」は、健在だった。私の記憶は生きていた。

クルシ~イ

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